借金が減らない原因と返済をなるべく加速させる方法を紹介

借金が減らない原因と返済をなるべく加速させる方法を紹介

借金は長期化するほど経済的なストレスが大きくなります。

返済しているはずなのになかなか借金が減らないと感じる方は、返済額が最低額に設定されていることが原因のひとつであることが多いです。

返済額が少ないと毎月支払っているのは利息分くらいで、元本がなかなか減らないということになりがちです。

借金を減らす・なくすための手段として、債務整理という選択肢があります。借金が減らない原因や返済を早める方法を理解することで、経済的自由と借金のない生活が近づきますので参考にして下さい。

目次

借金が減らない原因

返済額が少なすぎる

借金が減らないのは、返済額が少なすぎるからです。

借金の額が同じでも、毎月の負担を減らすために毎月の返済額を少なくすると、返済期間が延び、利息も増え続け、完済が難しくなります。

効果的に借金を減らすには、毎月の返済額をできるだけ増やして元金を減らすことが大切です。

金利が高すぎる

金利の差は、累積返済額に大きな影響を与えます。

例えば、年利15%の貸金業者から100万円を借りた場合、返済額は1,427,378円となり、年利10%の金融業者から同じ金額を借りた場合、返済額は1,274,781円となります。計算方法は同じ「残高スライド元利定額返済方式」の返済金額(借金残高×1.99%)としていても、わずかな金利の違いで返済総額に金利は大きく影響します。

さらに返済額が毎月同じ一定額なら返済期間も長期化するため、完済はさらにむずかしくなってしまいます。

支払いがリボ払い

リボルビング払い(リボ払い)は、毎月のクレジットカードの支払い額を一定額に設定できる支払方法で、リボ払いにすると毎月の負担は減りますが支払い期間は伸びます。

借金が長期化することに加えて、かかる手数料が高くなってしまいます。

返済のために借金を重ねている

A社に支払うためのB社からの借金、B社に支払うためのC社からの借金など、複数の借金を抱えていると、返済すべき総額が増えます。

元金と利息を元の貸し手に支払うだけでなく、それぞれの債権者に支払わなければならないことにくわえて、支払いができなくなって、さらに別の金融業者から借りることになれば、返済額は増え続け、いつまでたっても完済できなくなります。

複数の貸金業者の利用で利息が上がる

同じ金額を借りる場合、複数の金融業者から少額を借りると、1社から借りるよりも金利が高くなります。

利息制限法で定められている上限金利は「借入額が10万円以下なら年利20%以下」となっているためで、貸金業社のほとんどが上限金利ギリギリで利率を設定しています。

返済が遅れ気味である

返済が遅れると、毎月の返済額に加えて遅延損害金という形で高い金利を支払うことになり、元金を減らして返済を続けることが難しくなってしまいます。

遅延損害金は支払いが遅れたことによる損害賠償金の一部であるため、原則として通常の利息よりも高い金利である年利15%~20%で設定がされてます。

支払いが遅れるほど毎回、返済金が借り入れの利息と利息遅延金にあてられてしまうので、元本の減らない返済も追いつけない状態となります。

借金が長期化することでおこるリスク

借金には借金の返済が長期化することで起こり得るリスクがあります。

毎月の返済額を下げ返済期間を長くすると、累積返済額の増加につながり、借金の返済が困難になるので、ますます借金が増えるという負のサイクルが生まれます。

借金の返済が遅れることで起こるリスク

借金には、借金の返済が遅れることで起こるリスクがあります。

ブラックリストに載る

ブラックリストに載ると、信用情報機関にネガティブ情報ともいわれる事故情報が登録されてしまうので、クレジットカードの利用や住宅ローンといったローンが組めなくなる可能性があります。

また、借金の延滞が解消されても5年程度は記録が残り、奨学金の保証人や賃貸住宅の契約などにも影響が出ます。

クレジットカードが作れない

クレジットカード会社に返済能力がないと判断されると新しいクレジットカードは作れません。

また、過去に返済不能になったことがある場合、クレジットカード会社は支払いが滞ると、既存のクレジットカードの利用も止められてしまいます。延滞を繰り返すと、即座に利用停止になる場合もあります。

ローンが組めない

借金を返さなかった履歴があると、リスクの高い借主とみなされ、融資が受けられないことがあります。

信用情報機関には延滞や滞納の記録が残されており、金融機関は融資の審査をする際にこれらの記録を参考にします。

延滞の記録は延滞の解消後に1年~5年程度で履歴から削除されるので、ローンを考えている場合には返済を早め、できるだけ早く延滞記録を解消することが大切です。

遅延損害金が発生する

通常の利息よりも高い利率で設定されている遅延損害金は、返済日の翌日から発生し、すぐに膨れ上がってしまいます。

多くの利率は15%~20%で、借入額が高額で延滞期間が長い場合、遅延損害金が当初の返済額を上回る高額な請求となることもあるので、期日までに返済することが重要です。

給料が差し押さえにあう

借金を返済せず、延滞が続くと給料が差し押さえられます。

差し押さえられるのは全てではなく、差し押さえができる給与は1/4か手取り金額の33万円を超える金額、ボーナス、退職金などに限られます。

債権者が民事裁判を起こし、裁判所が民事裁判を確定させることで、借金を完済するまで毎月給料の差し押さえがおこなわれることになります。

借金の返済を加速させる方法

返済状況の把握をする

返済状況で対処法が変わるので、今の返済状況をまずは確認する必要があります。

  • 借金残高はいくらか
  • 何年何か月(支払いは何回)で完済できるか
  • 返済額は最低返済額にしてしまっていないか

借金残高や完済予定日を調べる方法は、毎月支払っている支払い明細書を見るとわかり、最低返済額になってしまっていないかは、借金がある金融機関のHPでわかります。

繰り上げ返済をする

毎月の返済額に追加で返済をする繰り上げ返済をすれば、借金が早く完済できます。

借金の長期化は利息が増え続ける原因になるので、なるべく早く返済し新たな利息を発生させないようにします。

生活費に余裕があったりボーナスが発生したりといった余分にお金が出た月には、使ってしまわずにすぐに繰り上げ返済を検討した方がよいです。

家族や友人に立て替えをお願いする

家族や友人に借金を立て替えてもらうことで、高い利息の支払いをなくし、早く借金を完済できます。

ただし、あくまでも自分が抱えた借金であることに変わりはなく、その人との関係を損なう可能性があることは忘れてはいけません。

家族や友人だからと甘えることなく毎月の支払を必須にして必ず立て替えてもらったお金は返済してください。

固定費の減額

固定費を減らすには、家賃、光熱費、通信費、保険料などの出費を見直す必要があります。

例えば、安い賃貸への転居を検討する、電気やガスなどの費用をまとめて割引を受ける、携帯電話のプランを安いものに変更する、保険の補償内容を見直すことで使い過ぎを防ぐことができます。

車などの年間の固定費がかかるものも処分すればさらに無駄な出費を省け、借金の返済に回す資金が確保できます。

おまとめローンの利用

おまとめローンは、異なる貸金業者からの複数の借入を1社で一本化することで、利息の削減や返済の簡素化を実現することができます。

毎月の返済額を下げることもできますが、返済期間が長引いたり、全体の返済額が増えたりしないように、できるだけ返済額を減らさないことが重要です。

また、ローンの利用可能な金額が借金の総額額よりも少ない時には、金融機関におまとめローンの利用を相談すると、利用可能額を引き上げるてくれたりそれによって利息を下げてくれることもあります。

リボ払いを分割払いに変更

分割払いとリボ払いは、分割払いは所払い回数が指定できるのに対し、リボ払いは支払額を指定できる点が違います。

手数料率に大きな差はありませんが、長期化しがちなリボ払いを分割払いに変更することによって1回の支払額を減らしつつさらに返済期間を明確にして総支払額を減らせる可能性があります。

分割払い手数料は無料としている販売店もあります。

借金を減額・なくせる債務整理を検討

債務整理は借金を減額する・支払い猶予を伸ばす・ゼロにすることができます。

債務整理には任意整理、個人再生、自己破産という大きく3種類があります。

任意整理で利息をカット

任意整理は、借金の将来の利息をカットしたり、毎月の返済額を減らしたり、元本を一部減らしたりする可能性のある柔軟な債務整理の方法です。

ただし、クレジットカードやローンなどに影響するブラックリストに5年~10年程度の期間載るというリスクが伴います。

任意整理は裁判所を仲介しないので、債務者(借入をしている金融機関)と交渉がしっかりできる知識のある弁護士・司法書士に専門家に依頼した方がよいです。債務者が応じてくれないといったリスクを最小限に抑えながら、督促や手続き中の返済を止めつつ家族にバレることも防げます。

個人再生で最大1/10の借金をカット

個人再生は、借金を最大で1/10までカットすることができる有効な手段です。

任意整理とは異なり、将来の利息に加えて3年~5年で返済が可能な程度まで元本も大幅に減額・カットできて、借金の原因がギャンブルや浪費でも申請できるので、借金に悩む方の解決策になります。

ただし、安定した収入が必要なので無職だったり単発の仕事のみをされている方は申請が通らないことがあります。3年~5年程度の返済計画を達成するために家や車などの財産を手放さなければならない場合もあります。

自己破産で借金をゼロ

自己破産は、すべての負債をゼロにし新たなスタートを提供できるので、圧倒的な負債を抱える人々にとって実行可能な選択肢となりえます。

自己破産の手続き中は、家や車などの20万円以上の資産は手放さなければなりませんが、生活に必要な99万円までの家具や現金、手続き終了後の給料は手元に残せます。

自己破産は、手続き中も一定の生活の質を維持しつつ、手続き後の生活の質をあげることができるかもしれない点がメリットです。ブラックリストの状態も5年~10年後には解除され、リスクとはいえるほどのものではないので、借金に苦しむ方は早めに手続きを検討することをおすすめします。

借金が減らない原因についてよくある質問

借金はなぜ減らないのか?

借金が減らない原因として、返済額が少ない、金利が高い、支払がリボ払いなどがあります。借金が減らない原因は、借り入れや返済状況によって違います。

借金が減らない原因についてくわしくはこちら

借金を返せないとどうなる?

借金が返せなくて返済が遅れると、ブラックリストに載る、遅延損害金が請求される、給料が差し押さえられるといったリスクがあります。返済が苦しくて、借金を繰り返してしまう人は、債務整理も検討しましょう。

債務整理についてくわしくはこちら

債務整理をしたらどうなるの?

債務整理には、利息をカットして毎月の返済額を減らす任意整理、借金を最大90%カットできる個人再生、借金をゼロにする自己破産があります。どの手続きをするかによって状況が違うので、債務整理の手続きについて知っておきましょう。

債務整理の手続きについてくわしくはこちら

  • URLをコピーしました!
目次